生徒が安心して英語を話せる“雰囲気づくり”が大切
英語学習のモチベーションがアップ!
TTの授業は、生徒にどんな効果をもたらしていますか?
富永先生:
英語の授業で大事なのは“程よいプレッシャー”だと思います。
生徒たちは1年生の最初の授業で、ALTから矢継ぎ早に、それもナチュラルなスピードで質問されます。
すると、TTの授業に合わせてあらかじめ教材の本をしっかり読んでくる。
TTの時間は何を聞かれるか分からない、ならば何を聞かれるか考えながら読もう、という予習の姿勢が生まれるんです。
今回は20ページ分あったのですが、ある生徒は6時間かけて予習したと言っていました。
そこまでしないとまずいという気持ち、それはやはりTTだからこそ作れる環境だと思いますね。
ネイティブの先生に教えてもらう時間が全くなかったら、生徒たちの英語学習のモチベーションもそれほど上がらないのかもしれません。
TTの授業が、他の英語の授業に良い影響を与えていることはありますか?
富永先生:
私一人で教える授業でも、生徒たちがなるべく英語を発信しようという意欲をもっていると感じています。
ある意味、TTの授業が一週間の中の本番で、それに向けて他の英語の授業でも積極的に話そうという姿勢です。
それはやはり、週に一回妥協のないナチュラルなスピードの英語を、しっかり理解していこうという気持ちがあるからだと思います。
TTの授業によって、生徒の英語力がアップした具体的な例はありますか?
富永先生:
本校の生徒は毎年4月にTOEICを受けるのですが、3年間で450点以上伸びて最終的に915点ぐらいになった生徒がいます。
ずっと日本で生活している生徒でも800点ぐらいまで伸びることは珍しくありません。
まずリスニングが急激に伸びて、それに伴う形でリーディングが伸びていく。つまり英語の総合力が上がっているのだと思います。
最後に、TTの授業のこれからの課題はありますか?
富永先生:
国際高等学校の場合はライティング、書かせる授業が課題ですね。
生徒が書いたものをALTに見てもらうにも、1回の授業の中で全員分を見るのは不可能です。
せっかく生徒に書く宿題を出しても、ALTに細かいチェックをしてもらうのがなかなか難しいので、その点を今後どうしていくかというのが課題だと思います。