東京都立国際高等学校 (page 2)

生徒が安心して英語を話せる“雰囲気づくり”が大切

生徒になるべく多く英語を発話させる

TTの授業で、日本人教員とALTそれぞれの役割は何でしょう?

TTの授業の写真(1)
TTの授業の写真(2)

富永先生:
ALTの役割はやはり、生徒に生の英語に触れさせるということが一番大きいですが、同時に日本人教員では教えられない文化的な背景や、教科書では分からないネイティブならではの感覚や経験を伝えていただければと思っています。
ラーナー先生は、母国に帰ったり海外旅行に行ったりした後は生徒に御自分の経験の話をしてくれますが、遠い国がより身近に感じられて、生徒にはとても良い刺激になっています。
そして、ALTによって取り上げたい内容や授業のやり方も違うのですが、それぞれの先生の特徴を引き出しながら、ここは生徒に絶対伝えたいというものは日本人教員の側で設定して、そこを外さないよう授業を進行することが重要だと思います。

TTの授業のメリットは何でしょう?

富永先生:
生徒に安心感を与えながら授業を進められることですね。
ALT一人だと、生徒たちがひるんでしまって何も話せなくなるかもしれませんが、そこに普段から教えている私がいることで、間違えてもいい、何をしゃべってもいい、もし困ったら先生が拾ってくれるという安心感を生徒にもってもらうことができます。
オールイングリッシュの授業は、ともすると教員がひたすら英語をしゃべるという授業になりがちですが、週に1回45分の中で生徒全員がどれだけ英語をしゃべるか、なるべく多く英語を発話させる“雰囲気づくり”が大切だと思っています。

TTの授業や、指導計画の作成等において、どのような点に苦労していますか?

富永先生:
ALTは学校に常時滞在しているわけではないので、授業の打合わせも限られた時間の中で行わざるを得ないのが実態です。
日頃の雑談など顔を合わせたときに、お互いに何を考え何を求めているのかを把握しておくことで、授業の中でそれぞれのALTのやり方に応じたサポートをするよう心がけています。

TTの授業例を校内の先生方や他校の先生方と共有していますか?

ワークシートの写真

富永先生:
ALTの誰とでも授業がしやすいように、日本人教員がワークシートを作っています。
教材の本ごとに各章のポイントになる質問を挙げており、これをベースに進めるとスムーズに授業が進行できます。
ですが、ALT一人一人にスタイルがありますので、ある程度のベースの先は先生ごとのやり方でやっていただき、ここだけはおさえておきたいという部分をフォローするのが日本人教員の役目ですね。

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